くだものや

昔は、商店街には魚屋、肉屋、八百屋、酒屋、本屋、文房具屋、おもちゃ屋などの個人商店が軒を連ねていた。(地方の商店街は廃れてしまったが、専門店のこだわりを”売り”に業績を伸ばしている店もある。)

「くだものや」もあったが、今は銀座の「千疋屋」のような全国的にも知られる高級店以外は、街中で見かけることはほぼ無い。

りんごやみかんはプラスチックのざるに数個ずつ入れて、店頭の平らな板の上に並べられ、バナナやブドウは房のまま並べられていた。(ブドウは、ちょっと高級だったので、白い紙で包まれていたような気がする。)

店の奥のちょっと高いところには、くだものの缶詰めの贈答用セットの箱や、プラスチックのバスケットに入ったくだものの詰め合わせ(隙間が、おがくずのようなもので埋められていたような)、さらに高い棚にはマスクメロンが神棚のように飾られていた。今となっては、懐かしい風景だ。

20世紀アーカイブ

20世紀後半(1970年代)~2000年代前半の交通,車,スポーツ,施設&イベント,書籍&カタログ,その他の記憶や写真です。